区分所有と一棟マンションのメリットとデメリットを比較

BONBON家では、主に、マンションの区分所有で不動産を増やしていっております。

一棟マンションには憧れはあって、よく中古物件の視察などもしておりますが、なかなか希望条件と合わず、リスクの大きさを考えると踏ん切りもつかず、いまだ購入には至っておりません。

見るだけなら、もう20棟くらいは見に行ったかな…。

区分マンションの購入は、もういくつも経験がありますので、あまりためらいもなく、条件が合えばGO!なんですけど。

これから、不動産投資を始める人のために、BONBONが考える、区分所有と、一棟マンションの、それぞれのメリットとデメリットをお話していきたいと思います。

Contents

区分所有のメリット

中古マンションの区分所有って、最初の不動産投資に向いていると思います。

初心者にとって、メリットが多いのです。

小資本で購入できる

区分マンションは、少額から始められます。

少額といっても、ワンルームでも数百万円からの話にはなりますが、融資を受けずキャッシュで始めるとすれば、まるまる一棟マンションより区分所有からでしょう。(何億円もキャッシュで出せるのは、成金の中国人や台湾人らしいです。)

キャッシュで購入し、入居者が確保できれば、家賃収入から管理費と修繕積立金を除いた収益が、毎月入ってきます。

投資資金のモトを取ったあとは、まるまる儲けです。元を取るのに何年かかるかは、利回りによりますけど、長く稼ぎ続けてくれれば、株とか投資信託よりずっとリターンが大きいと思います。

管理の手間が不要

管理は、マンションの管理組合や管理会社がやってくれますので、手間もかかりません。大家のやることは、家賃振込の確認と、入退去時の契約や立会、リフォームくらいのものです。

リフォームも、RC造のマンションなら、そんなに金額はかからないです。基本的にコンクリートに囲まれた空間なので、内装を張り替えたり、古い給湯器を取り替える程度。

浴槽や、キッチンを動かして間取りをガラッと変えたりすると、そこそこかかりますけど、それでも木造一戸建てのリフォームよりかは安上がりでしょう。

ですので、忙しいサラリーマンの副業にも向いてます。購入後何年かは、減価償却できますので、所得税の節税にもなります。

丈夫で長持ち

融資を受けて購入していた場合は、たいして手残りはないでしょうが、返済が終われば、老後の収入としてアテにできます。

鉄筋コンクリート造はタフですから、長く所有しておれます。

駅近で条件が良ければ、手放すのも簡単(売却先を見つけやすい)ですから、相続対策もしやすいです。

リスク分散になる

二つ目、3つめと資産を増やしていくにしても、あちこち分散して所有しておけば、どこかのマンションで災害や事故があっても、被害は1戸だけですみますので、一棟買いよりリスクが少ないといえます。

火災保険料が安い

RC造りなら木造より火災保険も安いです。というか、保険は入居者にも加入(家主賠償責任特約付家財保険)してもらうものだし、共用部分などは保険は、管理費に含まれているはず。

一棟マンションのメリット

なんといっても一気に事業規模です。規模によっては、不動産経営者として、専業にもできましょう。

管理会社の法人を作ってもいいと思います。

自分で管理すれば、管理会社に払う管理費も取り込めますので、より儲かります。

融資を受けた場合、収入より返済が少なければ、投資した自己資金の回収が速いです。

築20年くらいのRC造りなら、返済期間も25年ほどとれますので、月々の返済額を少なくできます。つまり手残りを大きくできます。それを元手に、2棟目、3棟目と増やしていけましょう。

区分所有より、レバレッジを大きく効かせらるということなのです。

思い通りにデザインできる

一棟モノは、大きく楽しい長期的計画を立てられます。

シェアハウスにするも、ペットOKにするも、女性専用にするも、高齢者専用にするも、オーナーの意向を反映させやすいです。こういうのは区分所有ではできないことです。

同じエリアに、いくつも所有できれば、こっちは看護婦さん向け、こっちは女子大生向けなどというように、カテゴリー分けできたり、一階部分に、クリニックを入れようとか、バーにしようとか、まちづくりに貢献もできるのですね。

街の活性化をすることができれば、これはなかなかの生きがいになるんじゃないでしょうか。

これとこれは、うちのマンションだよー、って友達にも自慢できますし。

区分所有ではあまり自慢もできません。

区分所有のデメリット

区分所有のデメリットって、あまりないように感じるのですけど、投資金額に対して、儲けが少ないのは、デメリットかもしれません。

1000万円の物件をキャッシュで買って、入ってくるのは年間60万円ほどで、なんやかんや引いて、50万円とかいうような話です。これだと、元を取るのに20年かかってしまいますね。

実に面白くありません。

レバレッジを利かせるために、銀行融資を受けて、と考えても、区分一戸では、たいしてレバレッジも効きません。手残り1万円が10年間とか、ぜんぜん面白みがないですよね。

返済が済めば丸儲けだし、なが~い目で見ればプラスですが、短期的な稼ぎを狙いたい人には向きません。

入居者がいなければマイナス

空き室になったときは、お金が出ていくことになります。

家賃収入がなくても、融資を受けていれば返済がありますし、管理費や修繕積立金などの費用は、入居者がいようといまいと、毎月かかります。

いくつも所有していれば、全体でマイナスも薄まりましょうが、区分マンション一戸だけだと、毎月まるまる赤字ですね。

ですので、駅近だとか、大学が近いだとかで、常に入居者で埋まっている物件を選ぶことが大切になります。

内部しか手を入れられない

あと、デメリットというほどのものでもないですが、マンションの区分って、その部屋の内部しか手を入れられません。ドアの外側は、共有部分ですし。

建物全体をおしゃれなデザインにしたりして、いかにもオーナーさん、という気分は少ないです。

設備を充実させて、家賃を上げて、住人の生活を向上させようというようなこともできないのです。最初の状況から、質が下がっていくばかり、現状以上に向上させることは難しいです。

一棟オーナーのように、全体の修繕や、建て替えも自分の意志では決められません。運命は管理組合とともにあります。

まあ、人任せにできて、楽といえば楽ですので、メリットと考えることもできますが。

管理組合の動きが悪くて、マンション全体がみすぼらしく、資産価値が落ちている、このままじゃやだ! なんとかしたい! と思った場合は、組合の理事になって発言力を得るしかないと思います。

これは、他の組合員との折衝があったりして、めんどくさく、心労のある仕事です。

一棟マンションのデメリット

大きい投資はリスクも大きいです。

20戸あるうちのひとつが空いたくらいでは、どうということもないですが、次々と空きができるとキャッシュフローが逆転して、たちまち経営難です。

リスクが大きい

老朽化して古くボロくなってくると、人気がなくなり、ほかのマンションに負けます。魅力をキープするには費用がかかります。家賃の下落も、まとめてだと大きくなります。

大修繕には一気に大きな費用がかかってきます。

築年数がバラバラの区分マンションを多数所有していれば、修繕の時期もバラバラなので、この点は一棟モノの辛さでしょう。計画的に修繕費を貯めておかないと困ることになります。

万一、災害や事故があった場合の影響も大きいです。水害で停電となれば、エレベーターも止まり、修理も大変。

どこか一室で殺人事件でもあろうものなら、みんなでていってしまって、入ってくる人もなくなります。

災害や事件でなくとも、学生や、同じ企業の社員が多かったりすると、大学の移転や、会社の景気が悪くなって会社からの家賃補助がなくなったりすると、大きく状況が変わります。

建て替えをするにも、住人を一気に追い出すのは困難です。家賃が入ってこない時期があるものと考えないといけません。

一棟マンションを一棟だけ所有するというのは、たいへんリスクが高いと思えます。

結局オススメは?

やはり一棟マンションって、片手間で持つものではないですね。プロの領域だと思います。

経営や税金の知識もシッカリ持っておかないといけませんし。

区分所有なら、失敗しても、高い授業料だったなあーで済ませられますが、いきなり一棟で失敗したら、破産すると思います。

三代目で破産、ってのもご先祖様に申し訳ないです。

まずは、手頃なマンルームマンションや、木造一戸建てなどで、不動産投資の感覚を養い、それからボチボチ、増やしていって不動産経営者になるという順序を踏んでいくのが、確実だと思いますよ。

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