大手デベロッパーの共同体がふたつ、提案を競い合うということになりました。
提案競技、それがコンペです。へー、コンペって競技だったのか。
競技というとスポーツのイメージがありますけど、こちらの競技はスポーツよりシビアかも。
何十人、へたしたら百人単位の人が、けっこうな時間と費用をかけて、建替えの青写真を描き、図面やらCG画像やら模型やら作って説明してくれるんですね。
おそらく1千万円単位で費用が掛かっていると思うのです。
それが、コンペで負けて不採用なら、パー。
厳しい世界!
その審査をするのが、我々側です。プロフェッショナルの叡智のカタマリ作品を、ド素人が審査するのです。
そんなことが許されるのであろうか。
もちろん、建築技法や法律にかかわる部分は、プロであるコンサルタントも見てくれて意見をくれます。
さらに審査には、外部の有識者、専門家にも入ってもらうという話になりました。
建替え案件に詳しい弁護士や、街の開発に詳しい大学の先生とか。
我々素人が判定するのは、感性の部分ですね。
好きとか嫌いとか、使い勝手良さそうとか、自分とこの家庭事情に合うか合わんか、みたいなところです。
審査基準も、数字で判定できる部分、数字には表れない部分など、どういう配分で決めるのか、我々が思いつきもしないようなこともたくさんあります。
それを作るのにも、コンペ前に何度も何度も喧々諤々の話し合いを重ねていきます。
いや、コンペって大変です。
そして、デベロッパーが決まったとしても、実は建替えをするかどうかは、まだ決まっておりません。
建て替えをするかどうか検討するための資料として、どんなマンションになるかの提案が必要であり、その提案をしてくれる協力者を決めるのがこの段階なのです。
事業協力者が決まり、建替えマンション計画が大雑把にでも提示され、それをもとに建て替えをするのかしないのかバトルや根回しがあって、5分の4以上の賛同が得られる見込みがでたとこで、総会の特別決議があり、承認されてやっと、細かい話に進んで実行されていくという、気の遠くなる話なのです。
知人に、建替えの話をしたところ「やるか、やらんかやん。さっさとやったらええやん」なんてエラソーに説教じみたことを言ってきて、もうこいつには何も教えんとこ、と思った次第です。
コンペの話は、次回に続きます。
ちなみに、このころすでにコロナ期間に入っておりまして、人が集まりにくい時期ではありました。
私は、過剰なコロナ対策を冷ややかに見ておりまして、バッカみたいと思って、マスクもワクチンも無視してました。
BONBON家の管理物件についても、コロナ対策なんてなんにもしていませんでしたが、大手企業となると、そうもいかないでしょう。
まあ、中の人は内心バッカみたいと思っていたように思いますけど。
いちおう対策しているポーズを取ってましたが、まあまあ三蜜でしたかね。
過剰に怖がってるのは、住民側の、なんか頭の悪そうな年寄り、ってかんじでした。