建替え委員長になって、私が一番気を使ったのは、中立性です。
賛成派、反対派、コンサルタント、今後お付き合いも出るであろうデベロッパーのいずれにも、あんまりベッタリにならないようにしようと、これはBONBON母からの助言もあったんですけど、そう決めました。
というか建て替え推進委員会と言えども、建替え賛成オンリーの偏った意見ばかり主張しても良くないわけです。
反対者の事情や心情にも寄り添って、和を以て貴しとなさねば、目的である建替えの成功に到達できません。
顔役のFさんが私に期待したのも、そういうところでしょう。しらんけど。
コンサルタントは、委員のメンバーと同じ立場なので、同じく中立的なのですけど、やはり距離は取っておこうと思いました。
個人的には、Z社長とは縁も感じるし、なかなかに個性があって面白い人で、お友達になりたいわあーという気持ちもあるんですけど、「あいつらグルや」みたいに思われても、やりにくくなるだろうと思いまして、会での懇親会に参加をするのは良いとしても、あまり個人的な付き合いにならないように、ちょっと控えめにしておりました。
コンサルタント側も、やはり同じ意図があるのかないのかわかりませんが、そんなお誘いもなかったです。
この後、デベロッパー選定でコンペなんかもあるのですが、そのあたはり益々気をつけよう、特別な利益供与とか、ハニートラップとか、頑としてはねのけねば! と警戒しておりましたが、振り返ると、そんなことは何もなかったです。良かったというか残念ながらというか…
カフェでの打ち合わせで、注文したコーヒー一杯、ここはうちが持っときまっさ、というのが、唯一の個人的便宜供与でしたね。
お金に関しては、徹頭徹尾、実にクリーンでありました。
よその建て替え計画では、そうでもないようなうわさも聞きますので、ここはやはり私の心構えも良かったのだと思います。