ニコイチ住宅が日本を救う?

「ニコイチ」と聞くと、ビクッとします。

私は不動産の仕事に関わる前は、中古車業界に長くおりまして、「ニコイチ」というのは、最悪の事故修復歴車というイメージがあるのですよね。

前半分がグチャッと潰れた車と、後ろ半分がバキッと潰れた車を、それぞれ半分に切って、くっつけた、というようなのを、ニコイチ車と言っておったのです。

ニコイチ車は、フレーム切断で強度も落ちてますし、歪んでまっすぐ走らなかったり、サビが出てきたり、ロクなもんではなくて、もう、転覆車とか、水没車とか、火災車とか、盗難車とか、メーター巻き戻し車とかと同じで、売ってはならぬ車、というカテゴリーでありました。

ニコイチ住宅とは

住宅の「ニコイチ」は、そんな悪のイメージではなくて、人気殺到物件だそうですよ。

私の住む堺市には、泉北ニュータウンという街がありまして、そちらの公団で、ニコイチが進められているそうです。

New Townと書くと、最先端ぽいですが、最先端だったのは昭和40年代の話でして、いまや、どう見てもオールドタウンです。

高度経済成長期の当時、ベッドタウンを作るため、山を切り開き、団地がいっぱい建てられました。私の小学校の先生も住んでおられまして、遊びに行くと、先生が展望台に連れて行ってくれたりして、垢抜けたハイカラな街やなあーと、感心したものです。

その先生も、だいぶ前に定年退職されて、もうおじいさんです。泉北ニュータウンは、年寄りの街になっていきました。人が減って、団地は空き部屋が目立つようになりました。坂が多くて、駅が遠くて、年寄りには不便な街になってしまいました。

ニコイチ住宅がなぜ人気?

そのニュータウンの昭和の団地が、最近、募集倍率7倍という、超人気物件に生まれ変わっている様子。それが「ニコイチ」物件なのですね。

大阪府住宅供給公社のアイデアだそうで、真ん中に階段を挟んだ、団地の左右の区分を、壁をぶち抜いて、つなげてしまうのです。すると面積は広々90平米に。

玄関は2つです。

いろんな建築デザイナーの力を借りているそうで、内部はとってもおしゃれな作りになります。

鉄筋コンクリートの団地なんて、箱の中身はいかようにも変えれますから、何LDKなどという、とらわれも捨てて、好きなようにデザインできますわね。

写真を見たら、とっても素敵です。

>>ニコイチ住宅|大阪府住宅供給公社

団地はどうせ空き家ばっかりだし、広さ2倍でも家賃はおさえているとのこと。しかも、若年夫婦の子育て世帯には、市から家賃補助まで出るそうです。これにて高齢少子化問題と空き家問題を一挙に解決。

すばらしいです!

これは公団だからできることだとは思いますけど、役人が考えたにしては、柔らか発想ですねえ。区分所有者の利権が絡み合う民間の分譲マンションでは、なかなか難しかろうと思います。

空き家に悩む一棟マンションオーナなら、やってみる価値はあるかもしれませんね。

三代目ボンボン大家の私としましても、古い常識にとらわれず、やわらか頭で、先祖から引き継いだ不動産経営を、ますます発展させていきたいと思った次第でありました。

※注意

漢字で「二戸一」と書くと、2軒連なった戸建てのことになりまして、ぜんぜん違うものです。

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