総会の季節ですね。区分所有しているあちこちのマンションの総会には、極力出席するようにしています。
コロナだから、なるべく来ないでね、と言われても行きます。
楽しみにしている総会があるのです。まいど、ひと悶着ある、おもしろいマンションです。
昨年は、組合員と管理会社の担当者が、女性同士ののしりあって、支離滅裂になって、ボルテージ最高潮になったときに、雷がバーンと落ちて、停電で真っ暗になりました。
いやあ、天の神様っているのだと思います。
天皇陛下の儀式の際は、雨を上がらせ、虹を架けられますが、人間の醜い諍いの際には雷を落とされるのです。
さて、今回、開始時間に伺いますと、マンションの狭いエントランスにパイプ椅子が並べてあって、そちらが総会会場でした。しかも、椅子が足りなくて、半分くらい立ち見。
向かい合う側は3つの椅子があり、理事長と、管理会社担当者、もうひとつは監査かな?と思ったら、管理費滞納者が吊るし上げられておりました。
いや、期待を上回る面白さです。
議案は、滞納者に法的措置を取るということでした。
滞納者(女性)の弁明がありまして、それによると、自営業がうまく行かなくて、苦しい。ちょっとづつ払っている。払えるときは多めに払っている。そんな状況が20年以上続いている。もうすぐ子どもたちが独立するので、そうしたらちゃんと払えるようになると思う、ということでした。
それに対して、他の住人の責める言葉といえば、新聞や携帯電話も使っている、節約もしていないという家庭の主婦的批判です。
組合に2番抵当権をつけさせろ、という中途半端な法知識で解決を求めたり。
期限を決めてどうするのかハッキリ答えよ、という意見もありましたが、20年以上そんな状態が続いて、このたびついに総会の議案になったのだから、本日この日が期限だったと思うのですけど。
法的手段とは…という説明には、まずは内容証明を送って、訴訟、差し押さえ、競売…などという本に書いてあるような説明もありましたが、トンズラしてナシのつぶてというわけでもないし、内容証明郵便はいらないでしょう。
弁護士や司法書士に相談を始める、その予算を取ると言うだけでも、法的手段でしょう、という気もします。
素人連中が、デタラメな知識でああだこうだと言っていたところで、何も進みませんね。そうやって、20年以上もズルズル来たのでしょう。
そういった意見を、私も簡単に述べさせていただいて、採決、可決されました。
良い弁護士がつけば(というか、この時点で弁護士に頼む準備さえしていない)、訴訟になる前に、任意整理のうまい手を提案してくれるかもしれません。なにがしかの公的補助があるかもしれませんし。
滞納者の方にとっても、肩身の狭いしんどい思いや、うまく行かない商売への固執から開放されて幸せになれるかもしれません。
債務整理など、法的措置って、ものすごく大層なことのように考えておられる方が多いようですけど、ズルズル苦しんでいるより、とっとと取るべき措置を進めたほうが、限られた人生、きっと幸せになれると思います。
自己破産になったら、滞納金がチャラになる恐れはありますけど、それはしょうがないですね。