不見転(みずてん)とは、物件の内見をしないで買うことです。
本来の意味は、芸者が誰でも彼でも相手をする、というような意味だそうですけど、不動産投資の場合は、競売だったり、住人が住んだ状態のまま、オーナーチェンジだったりで、中の状態を確認しないまま購入するということなんですね。
住んでいる人にとっては、家賃の振込先が変わるだけのことです。
投資家は、住人がいるんだから、問題なかろう、と軽く考えてたりしますが、これがなかなか怖いです。
ガックリ来るのは、退去時です。
明け渡しの時に立会をして、前のオーナーとの契約書とか、鍵を返してもらうんですけど、部屋の中を確認して、OH! NO! と思わずアメリカンなリアクションをしたくなる時があります。
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不見転の物件が大外れ
ボロボロでんがな。
それに汚い。靴下がまっくろけになります。
連れて行った4歳の子が、
「このお家、ボロボロやねー。もう住めないねー。いらないよ。」なんて、思慮の浅い発言をしてたんですが、いらないちゅうても、すでにうちの物件なんじゃ。
賃貸物件の退去時には、原状復帰というのが契約に織り込まれていることが普通で、修繕費を預り保証金から引くというのが揉め事の元になってますけど、今回のケースでは、預かり金の返還がそもそもなくて、原状というのも、よくわからないもんで、そのままご退去です。
私とは母は「はああ~」と溜息をついておりました。
不見転とオーナーチェンジ
こんな物件を勧めたらアカンわなあ、と、購入時の営業マンを恨むんですけど、もう転勤になっていて、おりません。
次の人に貸す前にリフォームは必須でして、今までの家賃収入は、リフォーム代でぶっ飛びます。
そんなマンションに限って、両隣に上下が空き室だったりで、はて、次の人は入るんであろうかと、非常に不安になります。
ところで、不見転(みずてん)とオーナーチェンジを同じように書いてしまいましたが、オーナーチェンジ自体は、悪くない契約です。
入居者がすでにいて、家賃収入をそのまま引き継げるのですから。
私の知る人は、所有物件の隣の物件をオーナーチェンジで買われたのですが、お隣が賃貸募集しているときに中身を見ていたので、安心して買えたということでした。
見ないで買うというのは、やはりバクチですね。
最大級のリフォームをしても、採算が合うという値段ならいいかとは思いますけれど。
リフォームして募集するべきか、安く叩き売るべきか。
うちの母の場合、買った物件は手放さないというのが信条でして、なんだかウォーレン・バフェットみたいなこと言ってますけど、リフォームしてまた貸し出すことになりそうです。