金持ち父さん貧乏父さんシリーズで有名な不動産投資家ロバートキヨサキ氏は、融資を受けてレバレッジを効かせて、ということをよく書いておられます。
今の時代、不動産投資といえば、融資を受けて、つまり借金して、というのがアタリマエですね。
不動産投資は、他の事業や投資と違い、銀行融資を受けやすいのが特徴でもあります。
新規事業への融資だと、しっかりした事業計画書を作って、保証協会を通してとか、なかなか大変。保証人とか担保とか、いろいろ必要だったりします。
株式投資だとかFXだとか、そんなもんには銀行はお金貸してくれません。ギャンブルにお金は貸せませんものね。
不動産投資は、ギャンブルじゃありません。購入するときに、ある程度結果が見えております。計画しやすいのです。未来が見えやすいのです。
Contents
不動産投資への融資 銀行の対応
不動産投資の場合は、これから購入しようとする不動産自体が担保になるので、銀行の融資が受けやすいです。
事業の場合、事業計画のほか、人を見て貸すというところもあるようですが、不動産投資の場合は、その物件の担保価値だとか、収益が出ていて返済可能かどうかといったところで判断されます。(真面目に返す人かどうかの判断はありましょうが)
どのくらいの金額、返済期間で貸してくれるのかは、銀行ごとに独自の計算方法があるようです。(マル秘です)
検討している物件を銀行に持っていけば、コンピューターでシミュレーションしてくれます。
(こういうのもあります)
↓
>>収益・投資物件簡易収支シミュレーション(不動産投資連合体)
金融機関により対応は違う
どういう物件に融資してくれるかというのは、銀行や信用金庫によって違いがあります。
融資可能な期間も、金融機関によって考え方が違うようです。
私BONBONが取引している信用金庫では、法定対応年数の残りの期間いっぱいは融資すると言ってくれております。物件によっては、多少オーバーしてもOKとのことです。
これが、銀行だと違うようで、りそな銀行は、法定対応年数いっぱいまでも貸してくれませんでした。7割くらいまでの期間にしているようです。
物件を建てたハウスメーカーがどこかによっても、変わるみたいですし、容積率オーバーなどの違法物件に対しては、都市銀行、大手銀行は嫌がります。
三井住友銀行は不動産投資への融資に力を入れているようで、また違うようす。
銀行によって色々なんでしょうね。というか、その時の支店長の方針によっても、変わるような…
融資期間と法定対応年数
しかし、この法定対応年数を基準にする考え方って、私は変だなあと思っております。利回りがよくって儲かる物件って、たいてい古いんですよね。
たとえば鉄筋コンクリート(RC)造りのマンションの法定対応年数は47年ですけど、築30年の物件を買った場合、のこりは17年です。
融資を受けて、その短い融資期間、17年で返済しようとすると、家賃収入より返済額のほうが多くなって、キャッシュフローがマイナスになることが多いです。
たとえば、1億円のマンションを買うとします。家賃5万円の部屋が15戸あるとして、年間の収益が900万円。表面利回りは9%、まあまあいいかんじです。
自己資金1000万円、9000万円を、返済期間を長めにしてくれる信用金庫で借り入れするとします。返済期間は17年、金利は2%とします。
先程のシミュレーションを使って、計算しますと、(空室率10%諸経費率15%)これでやっと、年間手取りが50万円です。ちょっとイレギュラーな修理とか出てくると、軽くふっとびます。
厳しめの銀行で借りて、返済期間が15年になると、マイナス20万円。
これでは、不動産オーナーになっても、貧乏になっていくばかりです。次の物件にも手が出ません。
もっと長い期間で借りることができれば、毎月のキャッシュフローはプラスになりますから、また次の物件にも手を出しやすいですよね。
たいていの建物は、法定対応年数以上に長持ちするんだから、銀行ももっと、現実に即して、ながーく貸してくれりゃいいのに、なんて思ってしまいます。
そうしたら、もっと不動産投資はしやすくなりますね。
バブルの時みたいに、転売で儲けることを見越してジャンジャン融資するなんてことに比べると、さほど、デタラメな話じゃないと思うのですが。
収益物件の価格と融資金額
売り主の希望する売値、不動産の売買契約の金額が融資額になるわけではないです。担保価値に見合う金額が上限となりましょう。
そう考えると、融資を受けられる金額が、物件の適正価格だと考えることもできますね。銀行が貸してくれるのがいくらまでだから、お値段を負けて頂戴という、交渉の材料にはなると思います。
ただ、すでに複数の物件を持っている不動産オーナーであれば、他の物件を担保につけることができますので、銀行も多少、多めに貸してくれるということはあります。
銀行の投資アドバイス
家賃明細などを見て現状の収益を見て採算が合わないと判断されると、投資自体を考えなおしてみてはいかが? と銀行の担当者がアドバイスをくれることもあります。
私は、いくつもの物件を信用金庫に相談しましたが、シミュレーションの結果、十中八九は「再考を」というような返事でありました。(上記のネットのシミュレーションより、本当のシミュレーションは、もっと細かく、厳しいです)
ようやく、これはいける!となった物件は、先に他の人に買われていたり。
そんなわけで、私自身では、融資を受けての不動産投資は、まだ経験できておりません。
経験豊かで勘のはたらく人は、先に仮契約して、あとから銀行を口説いたりするんでしょうけど…
現状、採算の取れていない物件を、大家の手腕で儲かる物件に変身させる、というのも不動産投資の醍醐味だとは思いますが、そんな未来の可能性は、銀行はあまり関心持ってくれませんね。
金利は交渉できる
金利も、銀行や信用金庫によってバラバラです。金利は、お金の借り賃みたいなもんで、値切り交渉は可能です。
金利の高い安いは、金融機関にとって、リスクの高い低いによって変わるみたいです。
でも、そんなの銀行の判断にすぎませんから、交渉次第というところはありますね。
いくつか銀行をあたって、相見積もりをとって安いところに決める、なんて、いやらしい作戦を取ることもできます。(それが普通かも?)
銀行や信用金庫の担当なんて、コロコロ変わるもんですから、あんまり義理人情に縛られることもないと思っております。