値引きを迫られたら敷金礼金を下げる

大家検定にむけて、ちょっと勉強しているんですけど、読んでいて、あちゃーと思った例題がありました。

「空き室を早く埋めるためには、敷金礼金を値引きすると良い。」というのがあったんですよねー。

前回の記事で、「家賃を値引きして新入居者が決まりました。」と書いておりましたが、家賃じゃなくて、礼金を安くするという方法もあったわけです。(敷金はもともとゼロ円)

家賃を2000円値引きするより、10万円の礼金を、5万円にしたほうが、もしかすると、喜ばれたかもしれません。入居者にすれば引っ越し代やら何やら、一時的にお金がかかるわけで、5万円浮くというのはありがたいはず。

礼金は、値段交渉のためのカードとして、使うこともできたわけですねえ。

いやー、勉強になりました。

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家賃値引きより礼金値引き

そもそも賃貸住宅に引っ越しする人って、自由に住み替えできるということをメリットに考えている面があり、そうすると敷金礼金は、余計な負担なわけです。

大家の立場でいると、つい長い目で損得を考えてしまいますが、借家に住む人の立場で考えると、毎月の2000円より、目先の5万円のほうが大きいかもしれません。

5万円の値引きは、2000円25ヶ月分ですから、2年以上住んでもらえば、大家にとってはオトクです。

入居者は、25ヶ月も先のことなんぞ、考えていないかもしれませんよね。

言われてみれば私BONBONも、携帯電話の機種変更する時に、2年縛りが切れた後のことなんて、なんにも考えてませんわ。細かい先々の契約内容より、その時の気分に左右されてます。

業務用複合機とかビジネスホンのリースの更新とか、月額費用に目をくらまされて、大損こいたことは何回もありますね。

私みたいな愚かな大衆って、まあ、そんなもんじゃないでしょうか。

朝三暮四的セールス法

喩えが悪いですが、「朝三暮四」という中国の諺があります。

家計が苦しくなってきたので、飼っているお猿さんの餌を減らそうとした老人が、お猿に言うのです。

「これからは朝のドングリを3つ、夜は4つにしよう。」

するとおサルたちは怒るんですけど

「じゃあ、朝に4つ、夜は3つということで。」

これでお猿は大喜び。

思い当たれば、世の中のマーケティングというかセールスというか、商売も、この法則が当てはまるものが多いと思うのです。

初回無料とか、配送料無料とか、ポイント5倍とか、あんなもんは、けっこうマヤカシですよ。お得なように見せかけているだけです。

でもそれで、ユーザーは喜び、商売人は儲かって、社会はうまく回っております。世の中、細かい計算より、気分で動くことって、わりと多いです。

株価の変動なんてのも、なにか厳密なアルゴリズムがあるとか、企業価値を正確に反映しているんじゃなくて、大衆投資家の気分で動いているようなもんらしいですよ。

というわけで、大家にかぎらず、商売人は、人間の気分、心理をよく知り、固い頭をほぐして柔軟に考えましょう、というお話でした。

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