老朽マンションの建替 進行中

老朽マンションの建替えの話を以前に、ちらりと書きましたが、話は進んでおります。

建替の委員会では、私は中枢的なポジションになりました。

コンサルタントにもついてもらい、デベロッパーがコンペで決まり、これから全区分所有者の合意形成を進めていくという段階です。

現在進行中なので、あまり詳しいことは書きませんが、なかなかの大事業です。

総事業費は、何百億円もかかるようです。

コンサルタントは、プロとして業務としてやってくれていますが、委員のメンバーは皆様、ボランティア。まあ、ボランティアと言っても、人様のための奉仕じゃなくて、自分事ではありますが、ご苦労多いです。

仕事を持つ人は、会議の出席もなかなかなので、隠居老人が運営の中心です。若い人は少ないので、私もなにかと頑張っております。

最初、マンションの建替えと言われても、何をどうしたらとピンときませんでしたが、活動に参加しているうちに、全体像がわかってきました。

大きな事業というのは、このように進んでいくのだなあ~と、なかなか感心します。

これは、そこそこの企業の運営も、国家の運営も、共通するところがあるんじゃないでしょうか。

とにかく、民主主義です。

マンションまるごとワンオーナーのものなら、独裁政権で建替えでも何でも決められるでしょうが、分譲マンションですから、何百人もの区分所有者の合意が必要です。

最終は、全員参加の投票となります。

政治家の選挙みたいに、投票率が少ないほうが有利ということはありません。棄権は非賛成ですから、棄権が多ければ、建替えの要件を満たさなくなります。

同じ住民同士ですから、感情のもつれとか、忖度とか、まあ、いろいろありえます。わがままな人も自己犠牲の人も、さまざま。

なにしろ、年寄の素人が多いですから、以前に話し合って決まったことでも、すっかり忘れて文句つけたりする人もいて、コンサルがブチギレそうなのを我慢しているなあ、というのが見えます。

生活に直結する大事ですから、自分の都合優先でワガママを言うのは仕方がないと思いますが、案外、イチャモンの内容はそうではなくて、自分の意見が尊重されないとか、価値観の押しつけとか、マウント取りたいとか、そういった心理心情からくるものが多いように思えます。

合理的じゃないのですよね。それが人間というものなのかもしれませんが。

合意形成の肝というのは、サポートの手厚さとか、セーフティネットとか、システム構築も重要でしょうけど、そのあたりの気分、気持ち、倫理みたいなところの影響が大きくなっていくかもしれませんね。しらんけど。

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