BONBON家が区分所有しております築48年の分譲マンションに建替えの話があり、私も建替え検討委員会のメンバーになっております。
前回は、大規模修繕するにも、金が足りん、修繕積立金を3倍にしないといけない、というお話でした。
これが建替えなら、国や市の補助とか、融資制度とかがあります。修繕にも限度があるし、もはや、建替えしかないでしょ、というのが建替え推進派の意見です。
建替え委員会は全員推進派なわけですけど、400戸以上の区分所有者には、反対される方もおられるわけで、そういう人たちを説得して、4/5以上の賛成を得ないと、法的に建替えできません。
反対の理由の主なものは、なんとなく巷で交わされている会話によると、もう高齢だから仮住まいもしたくない、お金もない、というもののようです。
しかし、このまま放置だと、マンションの運営はなりたたず、幽霊マンションになることが見えておるのですね。なんとしても、4/5以上を建替え賛成に引き込まねばなりません。
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建て替えアンケート作成担当になりました
とうわけで、まずは説明会とアンケート調査をしましょうというのが、今回の議題でありました。
だいたいマンション建替えの流れって、国土交通省からマニュアルというか、ガイドラインみたいなもんがあるのです。まずは住民の意思を確認するというのがあります。
それに従ってまいりましょうということで、だれか、アンケート作ってくれる人!と立候補を募られました。が、誰も手をあげません。
自分はやらんぞという無責任丸出しのオッチャンが、「何人か手分けして、前文やアンケート本文を、作ったらいいんじゃないか」と発言してましたが、私は、そんなバラバラなやり方じゃロクなもんはできん、と思いまして、私がとりあえず全部作ってみます、と手をあげました。
私は入居者じゃないので、ちょっと遠慮してたんですけど、誰もやらないんなら、やってみせましょう。
おっちゃんの想像の範囲を超えた素晴らしいアンケートを作ってやります。
建て替えアンケートを取る目的
このアンケートの目的って、賛成反対の集計ではないと思うのですよね。
建替えはなんとしてでも実行させるのですから、今の時点から集計なんて無意味です。集計は、もっと煮詰まった段階で、最終の投票という形になりましょう。
今は、それよりも、なんとなく反対、もしくは無関心な層を、アンケートに参加させることで、現状に危機感を持ってもらって賛成派に引き込むことが大事だと思いました。
前回15年前に建替え話が出た時のアンケートを見ましたが、ほぼ、役所の作った見本そのままでした。こんなアンケートじゃ、全然心に響きません。
私が考えるに、アンケートは心理誘導のツールです。印象操作です。洗脳です。
建て替えしない場合の不安を煽ります。建て替え後のバラ色の未来を想像させます。
予想される不安や疑問には、アンケートの中で答えて安心感を醸し出します。不都合な真実は、語りません。
最終的にどうしても、問題が解決されない人が出てくるとは思うのですが、切羽詰った頃にはすっかり少数派、もはや全体の流れにあがなえないという状態にしていこうと企んでおります。
まるでテレビや新聞の偏向報道のようですけど、それが情報操作・世論誘導というものでしょう。(我ながら、ワルよのう。)
アンケートの作り方
刺激的なキャッチコピーで目を引いて、説明文で不安を煽り、しかしユーモアを交え、全文読まざるを得ないように感じさせ、その勢いでアンケート欄に進んで、記入しているうちに賛成したい気分になるような構成をこころがけました。
「建て替えの検討がなされていることをご存知ですか?」から始まって、「立替費用はどのくらいなら出費可能ですか?」「仮住まい先はありますか?」など不安に思われる質問をして、それに対して、融資制度や、市の援助があるようなことを匂わせて安心感を醸し出しております。
5ページくらいのアンケートになりました。
最後に、賛成か反対かを質問するのですが、三択にしました。
1、全面的に賛成、2、概ね賛成だがもっと検討したい、3,全く反対、将来のことなど考えたくない、という3択です。これは第一回目のアンケートであり、現時点でのお気持ちを、と書きましたので、ほとんど賛成になることでしょう。
目標は回収率100%。一言文句を言いたい! というアンチな要素も混ぜておりますので、回収率は高まるはず。
提出期限や提出方法の記載にも気を使いました。(物売りのチラシだと、この部分が重要です。)
この第1回目のアンケートは無記名にしておりますが、賛成の意思を表明してもらうことで、今後も反対派に寝返りにくい気分になるという裏の企みも混ぜております。一貫性の法則です。
ちなみに、法律や制度の記述の正確さは、マンションアドバイザーの方に、監修していただいております。
民主主義と世論誘導について
私は、こういうマンションの会議にはいくつか出たことありますが、たいていグダグダなのです。
皆様、自分の都合優先でものをしゃべるのですが、それでいて変に民主主義なので、話が進みません。なんだか日本の経済社会の縮図を見ているようです。
そういうムードの中で大衆を先導できるもの、それは、新聞やテレビなどのメディア、すなわちマスコミによるプロパガンダでしょう。
(ものすごく強烈なリーダーがガンガン引っ張れればいいですが、それは独裁政権になってしまいます。)
全戸に配布されるアンケートって、そういうプロパガンダの役割になると思います。
きょうびの日本のマスコミは偏向報道、捏造や隠蔽がひどすぎると思いますけど。あんなのがまかり通っているのかと思えば、400の区分所有者を、建替え賛成に誘導するくらい、可愛いものですね。
私の作ったアンケート、うまく効力を発揮したかどうか、結果はまたご報告したいと思います。