前回は、最初の投資は中古マンションの区分所有がおすすめ、ということで、いろいろメリットを挙げてみました。
>>不動産投資はじめの一歩は中古マンションの区分所有がおすすめ
今回は、最初の物件を中古マンションの区分所有にする、デメリットも考えてみようと思います。
それはズバリ、利回りが低いということでしょうかね。
古い木造一軒家などでは、利回りが20%なんてのもありますが、BONBON家が主なターゲットにしている築20年~30年の中古ファミリーマンションは、おおむね実質利回り6%から10%くらいです。
一生懸命値段交渉をしても、だいたい、そのくらいになります。
(それ以下だと、見送り。)
Contents
利回りとは
利回りが低いということは、元を取るのに時間がかかるということです。
投資金額に対して、1年間の収益が、何%かと考えると、いまいちピンときませんが、何年で元が取れるかと考えると、わかりやすいです。
実質利回りが10%なら、単純計算で、元を取るのに10年です。
6%なら、16.6年かかる計算になります。16.6年後から、やっとプラスなんです。
最初の投資が1000万円だとすれば、年間収益は、60万円、つまり毎月5万円づつ取り戻しているだけ、ということになります。
融資でレバレッジを効かせるとは
では、レバレッジが効くという、融資を受けて、購入したとしたらどうでしょう。
築30年の利回り6%の物件を、1000万円フルローンで購入したとします。金利は3%としますと、6%ひくことの3%で、3%は残るのかというと、そういう計算にはなりません。
築30年だと、法定耐用年数は、47年ひくことの30年で、のこり17年です。
法定耐用年数ギリギリ目いっぱい貸してくれる銀行から借りれたとして、1000万円、17年、金利3%で、月々62,637円の返済。つまり、入ってくる5万円の家賃より、返済のほうが大きくなります。キャッシュフローはマイナスです。(初期の費用や税金は考慮していません)
完済後は、家賃収入が、まるまる残りますけど、17年たってからです。
これも、おもしろくないですね。
返済期間をもっと長く、金利はもっと低く、ということになりますが、銀行がOKしてくれなければ、現実的じゃないです。
浮いたキャッシュフローで次々と、物件を増やしていかないことには、不動産投資の醍醐味がありません。
ですので、不動産投資のハウツーとかマニュアル本では、利回りのいい物件を狙え! と説いていると思います。
利回りが高い物件はリスクも高い
利回りのいい古い木造住宅を最初の一歩にすれば、もっと短期間で元が取れて、2件目の投資に回せられるのですけど、利回りがいいのはリスクも高いです。
利回りが高いというのは、物件の購入費用に対して、家賃が高くて、年間収益が大きい、よう儲かる、といえます。しかし、物事には、表があれば裏があり、光があれば影があるもの。
高利回りで、怖いのは、空き室のまんま、ということです。
想定利回りがいくら良かろうが、現実に入居者が見つからないことには、収益になりません。絵に描いた餅です。利回りゼロ、というか、マイナスです。
大幅にリノベーションするとか、ペット可にするとか、シェアハウスにするとか、民泊をするとか、工夫の余地があるのも、木造一軒家とか、アパートですが、そこにお金をかけると、結局利回りは低くなりますね。
不動産投資は堅実に始めよう
BONBONが考える堅実な作戦としては、最初に中古マンションを、キャッシュで買って、2件目もキャッシュで買って、3件目以降で融資を受けるというようなものです。
3件分の家賃収入でよってたかって、融資を素早く返済していけば、金回りが良くなり出します。
すると、4件目はさらに短い期間で返済できるし、融資も受けやすくなって、もっと大型物件にもチャレンジできるようになってきます。あとは雪だるま式にどんどん肥え太るのみ。
こうなってくると、不動産投資家! ってかんじしますねー。
が、この作戦だと、最初の2件分を、キャッシュで購入できるだけの資金が必要になってきます。貯金がないと、できません。
そこは、中古マンション区分所有から始めるにあたってのデメリットと言えましょう。
資金力があって、どうもスミマセン。三代目のボンボンなんです。
ファミリー向けより単身向けのほうが始めやすいかもしれません
最初の投資資金を抑えるなら、マンションでも、ファミリー向けより、単身向けのワンルームのほうが、お値段も多少お安く、利回りもいい物件があるかもしれません。
生活しやすいというより、通勤通学に便利な立地が向いています。
単身向けは、入れ替わりが頻繁という面がありますが、どこかの地元企業の社宅としての契約がとれれば、毎度毎度、入居者の募集をしなくていいので最高です。
これは運次第ですけど・・・
マンション老朽化のリスク
あと、中古マンションのデメリットとして、古くなってきた時の扱いに困ることが予想されます。BONBON家の物件にも、昭和40年代のがありまして、老朽化して配管の水漏れなど出てきてます。
配管は、場所によってはマンション全体の管理ということで、管理組合の負担ということもありますけど、クレームは大家に来るので、めんどくさいです。
階下に水漏れして、高級オーディオセットがダメになったと、根暗な引きこもりのオタクに訴えられて、難儀したりします。(弁償することになりましょう。保険には入っておきましょう)
また、まわりに空き部屋が増えてくると、雰囲気も悪くなって、不用心でもあります。
さらに、いよいよ取り壊しとなると、立ち退きやら、なにやら、ややこしいことになるような気もします。
入居者がいる状態のまま、オーナーチェンジという形で、売っぱらってしまうという逃げの手もありますね。
もう、元を取れてたのなら、そうやって、次の物件の購入資金の一部にするのもよいですね。
ただ、昭和40年代の古いマンションって、団地みたいなかんじでして、敷地がやたら広くて、区分所有者の敷地権の面積が大きいです。新しく建てなおされた時に、2軒分、3軒分と、わりあてられることも期待できるので、空き家のまま保有しているオーナーも多いようです。
はやく建て替えをしてくれーと、ひそかに願ってたりします。
でも、住人の意見がなかなかまとまらなかったりで、建て替えの話って、進まないんですよね。古くから入っている年寄りは、めんどくさいことは嫌がりますし。
まあ、気の長い話でして、いずれにしても、不動産投資って、短期決戦じゃないです。
自分の代で、恩恵をうけることはないかも、というくらいの気概でないと、手を出すべきではないかもしれません。
以上、ご先祖の恩恵を受けている三代目ボンボン大家のBONBONでした。