賃貸物件で故障や破損があった場合、なるべくすばやく対応するようにこころがけてはいたんですが、それが吉とは限らないということを知りました。
というのも、先日の台風被害ですよ。
災害直後は、工務店も手一杯で応急処置くらいしかできませんでした。
手が空いてきてボチボチと、修理に回っておられたのですが、すると、お客さんたちがすごく感謝してくれるそうです。今まで、即対応していた時は、アタリマエ、みたいなかんじで、偉そうにされてたのが、嘘みたい、と。
なるほどなあ、それは一理ありますね。
上手なビジネスマンは、アポイントを取るのに、真っ白けの手帳を見ながら、空いている日を探すふりをするそうですし。
誠意があるのはいいことですが、いつもいつも即応していてそれがアタリマエだと思われたら、主導権を相手が持つことになります。
主導権を握られるとしんどくなります。
窓を開けっ放しで出張にでかけていたら、雨が降ってきたから窓を閉めといてくれとか、給湯器がつかなくなった、なんとかしてくれと言われて見に行ったら、コンセントが抜けていたとか、そんなふざけた入居者もおります。(日本人じゃなかったですが)
なんでもハイハイと言っていたら、いくらでもエスカレートしそうです。
サービス業として、いかなるご用命もすぐさま承り!というのがいいのか、あー、あさっていきますわ、と、焦らして、自分でできることはやってもらうのがいいのか、悩ましいところではあります。相手によりけりという面もあるとは思いますけれども…
介護職をしていた時は、ゼニにならないご用命に振り回され、てんてこ舞いしていました。たしかに、そのおかげでお客さんは増えていたという面もありますが、増えるのはゼニにならん客ばかりという面もあります。
損して得取れの精神で頑張っておりましたが、それもどうなんだか。
修理は一度にしない
また、これはBONBON母の方針ですが、給湯器やエアコン、キッチンやトイレなど、故障する可能性のある設備を、リフォーム時でも同時には取り替えたり修理をしたりしないです。
壊れた都度、対応するという方針です。
私は、そんな面倒くさい、いっぺんにやっとけば後で手間がいらないじゃないのと思うのですが、そんなことでもないと、なかなか住人とのコミュニケーションもないし、こまめに動けば喜ばれるということで。
そういう考え方も、ありなのかなあー。
いっぺんに直したらカネがかかるという理由もあるかもしれませんけど。
大家と店子の関係が、フレンドリーであるべきか、ドライでクールであるべきか、これも、その物件や入居者の属性にもよると思いますので、一概には言えないと思いますが。
これからの時代、感謝の概念も違うだろう外人さんも増えてきそうだし、ケース・バイ・ケースがいいんじゃないかと、今の所、考えている次第です。